マーケティングオペレーションのエージェンシーとは?
寄稿者
SaaS Hackers
Marketing Operationsとは、マーケティングキャンペーンを効率的に実行するためのプロセス、テクノロジー、戦略のことです。マーケターのクリエイティブなビジョンと、それを実現する実務とをつなぐ橋渡し役です。
マーケティングオペレーションエージェンシーは、企業のマーケティングプロセスやテクノロジーの活用方法を改善し、成長を支える効率的なマーケティング体制の構築を支援します。
マーケティングオペレーションとマーケティングエージェンシーの違いとは?
マーケティングオペレーションエージェンシーは、オペレーションだけに特化した会社です。これに対し、従来型のデジタルマーケティングエージェンシーは、主にキャンペーン戦略の立案と実行に注力します。
マーケティングオペレーションエージェンシーとマーケティングエージェンシーには重なる部分もありますが、通常は提供するサービスがまったく異なります。
マーケティングオペレーションエージェンシーを選ぶ際のポイント
マーケティングオペレーションは、特にマーケティングテクノロジーの面で対象範囲が非常に広く、すべてのテクノロジーに精通することは不可能です。しかもマーケティングテクノロジーはマーケティングオペレーションのあらゆる業務の土台になっているため、テクノロジーを知ることはオペレーションを知ることにつながります。
そのため、特定の業界やテクノロジーに特化したエージェンシーを選ぶべきです。Salesforce、Marketo、HubSpotのすべてに精通していると謳うエージェンシーは、1つのツールだけでも理解すべきことが多いため、知識が浅くなっている可能性があります。ほかの多くのマーケティングテクノロジーについても同じことが言えます。
マーケティングオペレーションエージェンシーを活用するメリットは?
オペレーションコンサルティングの主な目的は、効率を高めることです。これにより生産性とアウトプットの両方が向上します。マーケティングチームの多くは、データ管理やワークフロー自動化といった運用面の業務を好まないか、あるいは十分な水準でこなす時間が単純に足りていません。
マーケティングチームの主な役割は会社の成長を後押しすることです。そのため、会社が成長するにつれて裏側のオペレーションは整理する時間が取れず、混乱しがちです。何より優先されるのは売上だからです。
マーケティングオペレーションに外部のエージェンシーやコンサルタントを活用するメリットは、車を整備工場に持ち込むのと同じ考え方です。すべてが問題なく動いているかを確かめるには、専門家に見てもらう必要があります。
エージェンシーを活用するもう1つのメリットは、マーケティング担当者の離職率がかなり高くなりがちな点への備えになることです。その結果、「ブレインドレイン(知見の流出)」がよく起こります。人の出入りが続き、そのたびにやり方が変わると、現場は混乱しやすくなります。
マーケティングオペレーションエージェンシーが必要な5つのサイン
1. CRMでデータを簡単にセグメント化できない
これは現代のマーケティングキャンペーンの基本要件です。オーディエンスに向けてパーソナライズしたキャンペーンを実行する必要がありますが、メッセージをパーソナライズするには正確なデータが欠かせません。多くの企業ではCRMのデータが適切に管理、セグメント化、あるいは保存すらされておらず、データが整理されている競合のような説得力あるキャンペーンを実行できません。
2. Webサイトのコンバージョン率を計測できない
マーケティングサイトでコンバージョン計測が正しく実装されていなければ、多くのメリットを逃しています。フォーム送信などのコンバージョンイベントを計測すれば、コンバージョンに至るまでの経路を確認したり、フォームに入力したWebユーザーの割合であるコンバージョン率を把握したりできます。さらに、こうしたコンバージョンをGoogle Adsなどのツールと連携させて、PPCキャンペーンを最適化することも可能です。
このような分析データは、データドリブンなマーケティングにとって非常に重要です。コンバージョン率などの指標やKPIがあれば、Webトラフィックが増えたときに最終的な業績にどう影響するかを予測できます。
3. プロセスが整っていない
マーケティングオペレーションの専門家が必要なもう1つのサインは、マーケティングチームに文書化されたプロセスがないことです。たとえば、マーケティングキャンペーンのブリーフやクリエイティブブリーフのテンプレートが挙げられます。リストやドキュメントの命名規則なども該当します。
これは結局のところ、整理整頓の問題です。個人は高い整理力を持っていても、チームがそうとは限りません。数年ごとにチームの顔ぶれが変わる場合はなおさらです。
設立10年の会社であれば、マーケティング部門でも何度か人が入れ替わり、それぞれが異なるやり方を持ち込んできたはずです。その結果、過去のドキュメントやプロセスが忘れられたり、書き直されたり、失われたりすることがよくあります。
4. ツールが多すぎる
機能が重複しそうなマーケティングツールが多すぎて、使いこなせていないと感じていませんか。これも、マーケティングオペレーションにもっと時間をかける必要があるという、よくあるサインです。
新しいマーケティングテクノロジーが登場するたびにFOMO(取り残される不安)を感じる人は多く、これは陥りやすい落とし穴です。正直なところ、新しいツールは毎月のように登場しています。マーケティングテクノロジーのツールは数万種類にのぼります。
5. マーケティングレポートの作成に時間がかかる
週次、月次、四半期のいずれであっても、マーケティングレポートの作成に長い時間がかかっているなら、それもマーケティングオペレーションを改善できるサインです。すべてのシステムを連携させ、配布やプレゼンテーションといった作業を自動化することで、レポーティングを改善できます。レポーティング専用のツールを使えば、時間を大幅に節約できることも多くあります。
自社でマーケティングオペレーションを改善する4つのヒント
マーケティングオペレーションを改善する必要性を感じていても、専任のマーケティングオペレーションコンサルタントやエージェンシーを雇う予算がない場合に役立つヒントをご紹介します。長年の経験から得たもので、会社とマーケティングチームが成長する中でオペレーションを改善する助けになるはずです。
1. パスワードマネージャーと共有ツールを使う
マーケティングテクノロジーへのアクセス管理を維持する、シンプルで効果的な方法は、1passwordのようなパスワード共有ツールを使うことです。担当者が退職してもツールへのアクセスを維持でき、すべてを把握できます。
2. マーケティングハンドブックを作成する
マーケティングチームの運営に関わるすべてをまとめたマニュアルを作成しましょう。新メンバーのオンボーディングに役立つだけでなく、意識的に文書化する必要があるため、より多くのことを考えるきっかけにもなります。これにより、ブレインドレインのような問題を防げます。
3. マーケティングオペレーションの退職時プロセスを設ける
物事を整理し、円滑に運営するためのもう1つの有効な方法は、マーケティングで適切な「オフボーディング」プロセスを設けることです。これは引き継ぎメモにとどまらず、より運用面に踏み込んだものです。たとえば、ソーシャルメディアや広告のアカウントの引き継ぎを確実に行うことが挙げられます。
多くの企業でよくある問題として、マーケティング担当者がLinkedIn、LinkedIn Ads、Facebook広告、TikTokなどに個人としてアクセス権を持っていることがあります。その担当者が退職すると、これらのアカウントにアクセスできなくなる場合もあれば、退職後もアクセス権が残ってしまう場合もあります。
4. CRMのスーパー管理者は1人にする
これは基本的なヒントです。CRMシステムの設定と管理を担当するのは1人だけにしましょう。HubSpot、Marketo、Salesforceなどのツールで設定が複雑になってしまう企業は、設定変更の権限を持つ人が多すぎることが原因です。こうした設定の管理は必ず1人に任せるべきです。外部のプロバイダーを使えば退職の心配がないという点も、メリットの1つです。
Marketing OpsとRevenue Opsの違い
Marketing Ops(MOps)について聞いたことがあれば、Revenue Ops(RevOps)も耳にしたことがあるかもしれません。両者の違いは、RevOpsがマーケティングだけでなく、セールスやカスタマーサクセスのオペレーションまで担う点です。SaaS企業でよく使われる用語です。
この2つの職種には重なる部分が多く、役割が入れ替わることもあります。RevOpsはマーケティングオペレーションよりはるかに範囲が広く、その分専門性は低くなります。そのため、セールスオペレーション、CSオペレーション、マーケティングオペレーションのすべてに経験を持つ人材を見つけるのは困難です。通常は、各領域の専門家を揃え、RevOpsという大きな枠組みのもとに束ねる必要があります。
寄稿者
SaaS Hackers


